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白方 敬章; 飯島 勉
Journal of Nuclear Science and Technology, 15(8), p.553 - 567, 1978/08
被引用回数:0板状セル系の中性子拡散は一般に等方的ではない。LMFBRの組成を模擬した板状セルの場合、ブノアの理論に基づく方向別拡散計数の値は平行方向が直角方向よりも2~4%程度大きいことが分かっている。このことは板状セル臨界集合体の臨界性に影響を及ぼすことが予想される。この非等方拡散効果を輸送理論補正の場合と同様に通常の等方拡散計算に対する補正項として取扱うという現実的な方法が提案されている。実際のFCA、ZPRおよびZEBRA集合体に対してこの方法を適用してみた。その結果非等方補正の大きさは、板状セル系炉心に対して-0.2から-0.5%k/kに達した。しかもその値は、板状セル系ブランケット或はNaボイドの集合体の場合はさらに増大する。したがって非等方拡散効果は板状セル系集合体の臨界性の解析にとって重要な要素であり、従来の非均質効果に加えて補正されなければならない。摂動法に基づくこの補正法は、非常に現実的かつ有用な方法である。
飯島 勉; 白方 敬章
Journal of Nuclear Science and Technology, 14(9), p.682 - 684, 1977/09
被引用回数:1板状セル体系における中性子拡散は厳密には等方でなく、プレートの平行方向の拡散係数は直角方向に比べて一般に数%大きい。高速炉臨界実験装置における板状セルの装荷方式にはZEBRA式とFCA-ZPR式の二種類あり、前者は2次元的体系であるが後者は本質的に3次元的体系であり、拡散係数の異方性を考慮して性格に取扱うためには3次元非等方拡散方程式を解かなければならない。ここでは臨界性に対する拡散係数異方性の影響を、通常の等方拡散計算のk-値への補正項として取扱う方法を提案する。その際必要なものは通常の等方拡散計算並びに異方性を求めるセル計算だけであり、2次元あるいは3次元非等方拡散方程式を解くに及ばない。この方法はZEBRA式およびFCA-ZPR式の双方に対して適用できる。この方法をFCAVП-1集合体に適用してみると補正項の値は-0.34%k/k、またNa喪失時の場合は-0.88%k/kになった。これはk-値の補正項としては相当に大きい値であり、非等方拡散効果補正の重要性を示している。
菊池 康之
Journal of Nuclear Science and Technology, 13(6), p.304 - 314, 1976/06
被引用回数:0少数群群定数を用いて、板状非均質体系を精度良く解析する方法を開発した。主要な点は、実効混合断面積の修正と、弾性除去断面積の補正にある。実効混合断面積の計算に当っては、異なる板の間の相互作用が考慮された。このように求められた実効断面積は、詳細スペクトル計算の値と良く一致する。Na共鳴エネルギー付近において、核軽の弾性除去断面積を、中性子スペクトルを解析的に求めて補正した。この補正により、非均質効果の解析精度が大幅に改善された。多群輸送方程式を解くに当り、核分裂源の繰り返し計算は必要ない事が判明した。
菊池 康之; 桂木 学; 荻津 実*; 鈴木 友雄
JAERI 1239, 63 Pages, 1975/08
均質体系用に開発されたり少数群定数を用いて、板状非均質体系を解析する方法を開発した。この方法の主要な点は、実効アドミクスチャー断面図の取扱い方と、弾性除去面積の補正とにある。これにより、単位セル内の中性子束分布及び各核の実効断面積を、極めて正確に求める事ができる。次の精度は、超詳細スペクトルコードの結果と比較して実証された。この方法に基づいて、JAERIーFast set を用いる一次元拡散コードEXPANDAー75を開発した。その使用説明も本報告に含めている。
菊池 康之
Journal of Nuclear Science and Technology, 11(5), p.226 - 228, 1974/05
被引用回数:1板状セルにおける実効的なを、他領域からの寄与を考慮して求めた。そしてこのが、均質系、孤立系及び周期的体系において、既知の等価理論より得られた価と一致することを示した。従って、このはさらに複雑な非均質体系へ拡張しうると考えられる。この表示はまた計算上極めて容易である。